キム・ミンソ「無価値のポラリス」
キム・ミンソ「無価値のポラリス」を読みました。

- 無価値のポラリス
静山社
本
面白かった!
中学生のユルは、過去に起きたことで心に傷を抱えており、少ない友人はいるものの心を開かず、周囲とは壁を作って生きている。そんなユルの前に、今まで周囲にはいなかった異色な人物、イ・ドヘが現れる。
ユル以上に、イ・ドヘは周囲から遠巻きにされているのだが、不思議とユルはドヘと一緒にいることが楽しくて・・という話。
ユルが抱えている過去の出来事は、普通の中学生が抱える以上にヘビーなものなんだよね。そしてイ・ドヘにも複雑な家庭の事情がある。
この2人以外の同級生が抱えている事情や悩みは、まあどこにでも起こりがちなことかな、で済ませられるような気がする。
ただこの年齢だと、抱えている悩みに重いも軽いもなくて、子どもにとって悩む問題としては大き過ぎるから・・そこが苦しいなと思いました。
でも前向きな話なので、悲壮感はないし、少しずつ前に進んでいこうという明るい気持ちになれます。
韓国で某青少年文学賞を受賞した作品ということなので、中高生向けに書かれた作品かもしれません。
だけどその年代の子が読んでも、おそらく刺さらないんじゃないかな・・
大人になってから読むほうが、自分が子供だった時のことを思い出して、あの時はああだったこうだったと重ね合わせて読めるような気がします。
大人になって思うのは、何事も時間が解決してくれるってことですね。
嫌なことや辛いことがあれば、その場で留まっているだけじゃなく逃げてもいいから、スルーすることを子供たちには実行してほしいなと思います。