唯川恵「100万回の言い訳」

ピーナッツ

唯川恵「100万回の言い訳」を読みました。

100万回の言い訳 (新潮文庫)
100万回の言い訳 (新潮文庫)
新潮社

面白かったです!


工業デザイナーの結子は、仕事を後輩に奪われてしまったことで自信を少々失い気味になり、仕事ではなく家庭に目を向けようと考えるようになる。

年齢的なこともあって子供を作ろうと、夫の士郎と話し合いをしていた矢先に住んでいるマンションが火事の被害に見舞われて、住めない状態に。

修復するまでの時間、結子と士郎は離れて暮らすことになるのだが‥という話。


久しぶりに日本の女性作家の、恋愛小説を読んだかも。

新鮮でいいですね~唯川恵さんの作品は読みやすいので、スイスイ読めちゃいました。

この作品、面白かったし、心理描写が丁寧なので映像化したらいいのに~

20年以上前の作品だけど、結子と士郎の夫婦とは?という考え方が全然古くないし、周辺キャラもありそうな感じが多くてよかった。

ただもし映像化するとして、伊島を演じられる人はいるだろうか・・?

20代で、あのキャラを演じられる俳優さんって思いつかないかも。


結子と士郎って、結局二人とも不倫をしていたわけなんだけど、なぜかお互いを裏切っているって感じがしなかったのが不思議だった。

欲望だけじゃなく、心も動かされた感じはあったんだけど、この2人は似たもの同士だったからかな。え!元さや?っていう驚きもないし、戻っちゃうの~?っていう悔しさもないし、本当に自然な流れで、この2人はこういう感じなんだろうなあと思った。

だからなのか、読んでて全くイライラしなかった。


志木子の成長物語でもあったので、前向きにどんどん進んでいくのもこの本が魅力的に感じた理由だった。

不幸って連鎖するからね~思い込みなんだけど、視野狭窄になっていると、何で自分ばっかりこんなに不幸なんだろうと感じることは誰でもあるはず。

あの吃音の男性も見る目あるよ~絶対に幸せになるよ。


陸人もようやく独り立ちできたんじゃないかな~成長過程だったってことだと思う。

伊島はな・・あの人は、幸せなようでいて、満たされないものを抱えているという感じか。でもお金もあるし、本人に魅力あるし、それが幸せだってことに気づけないのは虚しいとしか言えない。いやいや、でもこういう奴こそ、やっぱり幸せなんだよ、腹立つけどね。