原浩「火喰鳥を、喰う」

ピーナッツ

原浩「火喰鳥を、喰う」を読みました。

火喰鳥を、喰う (角川ホラー文庫)
火喰鳥を、喰う (角川ホラー文庫)
KADOKAWA
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面白かったー!
横溝正史ミステリ&ホラー大賞の大賞受賞作というのも納得!


心理的な怖さもあり、考えさせられる部分もあり、犯人は誰だ?という楽しみもあって複数の要素が絡み合って、良く出来た話だなと思いました。


主人公の久喜雄司は、出張から帰宅するとお墓がいたずらされていることがわかる。
お墓に刻まれていた、祖父の兄・貞市の名前が削り取られていた。
貞市は、戦争で外地で亡くなったが、ちょうど同じころに新聞社から連絡があって、現地で貞市が記していた手帳が見つかったので返還したいという申し出があり‥という話。


掴みから、何かいわくつきのものが持ち込まれそう・・というドキドキ感。
戻ってきた手帳を前にして、「貞市は生きている」と言い出す人間がいて、そうしたら色んなおかしなことが起こっていたので、みんなそうかも・・と思い出す。


いや、そんなことあるはずないでしょうと冷静に考えたら思うんだけど、怪異が起こったことでそんなこともあるかも・・と思ってしまう。
さらにその考えが共通認識として根付いたら、それが実際に起こったことになり、それと齟齬を起こすものは排除されることに。
こんな展開、よく思いつくなーと驚きました。
ありえないんだけど・・・面白いです。


そしてさらに、その怪異を引き起こすきっかけになった人がいるのではという推理も読みながら楽しめて、面白かったです。
結局最後はペラリと世界をひっくり返されたことになり、ああ怖いなあと素直に思いました。
当然あるものだったものが、ない状態にされるって、実は一番怖いことだなと思いました。


原浩さんの作品は、「やまのめの六人」を読んだことがあります。

やまのめの六人 (角川ホラー文庫)
やまのめの六人 (角川ホラー文庫)
KADOKAWA

こちらも面白いのでおすすめです。ゾクッとした怖さが堪能できて、映像化もできるのではないかという期待がある作品。