五条紀夫「私はチクワに殺されます」

ピーナッツ

五条紀夫「私はチクワに殺されます」

私はチクワに殺されます (双葉文庫)
私はチクワに殺されます (双葉文庫)
双葉社
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まあまあの面白さでした。


3章に分かれているのですが、1~2章までは面白い、3章の後半の展開が何だかなあ・・という感じで終わりました。
薄めの本で読みやすいですし、とにかくタイトル!
このチクワに殺されますというタイトルのインパクトが強いし、表紙もギョッとさせるものがあるので、それだけで手に取る人がいると思いますから、もう作品としては成功ですね。


ストーリーは、一軒家に自殺をしている男が見つかり、その男が遺書を残しています。
その遺書には、私はチクワに殺されるという事が書いてあり、どうしてそういうことになったのかということが1章で綴られています。
チクワに殺されると言いながら、男はチクワを通して人を見たら死んだ姿が見えるということなんですが、つまり男がその人を殺せるということ・・らしいです。
最初はそんな荒唐無稽なこと・・と思うんだけど、読んでいくうちに、もしかしたらあるかもと思っちゃいます。
穴を覗くっていうのが、人間の本能的なものを刺激するというのでしょうか。
何か本当は見えないものが見えるような気がしたりして・・
この本を読んだ人は、絶対にチクワの穴を覗きこむと思う・・私もしてしまいそう。


2章は、インタビュー形式のようになっているけれど、そこであれ?怪しいな?と少し感じさせるところが面白い。
ただ3章はな~何というのか・・あれ何ていうんだっけ?
カササギ殺人事件でもあった、入れ子構造のような話になってきて、ちょっと微妙でした。
大体、記者がなぜチクワで人を殺すように命じられて、それに唯々諾々と従うのかが説得力がなくて、尻つぼみになった気がしました。


しかし面白いことを考えるものだな~と思ったので、またこの作家さんの作品を読んでみたいです。