澤村御影「准教授・高槻彰良の推察2 怪異は狭間に宿る」

ピーナッツ🌛

澤村御影「准教授・高槻彰良の推察2 怪異は狭間に宿る」を読みました。

准教授・高槻彰良の推察2 怪異は狭間に宿る (角川文庫)
准教授・高槻彰良の推察2 怪異は狭間に宿る (角川文庫)
KADOKAWA
Digital Ebook Purchas

高槻准教授シリーズ第2弾、面白かったです。


読んでいて、高槻准教授と深町くんの距離がやけに近くない??って思っていたら、他の方の感想でBLっぽいと書かれていて、やっぱりそうだよね!と思いました。
いや、そういう描写がないし、高槻准教授は天然で魅力的なキャラなんですが、そんな近づいてこられるとタジタジになっちゃうなあと。


今回もいくつかの怪異があり、それの真相を見抜いていくというもの。
怪異って冷静に分析すると、ちゃんと説明できるものばかり・・そうなんだよ、怪異なんて本当にあるわけない。
わかっていても、残念なようなほっとするような不思議な気持ち。


よくこういう系統の話って、こっくりさんが出てきて、小さい頃にみんなやってたよねって話が出るけどそうなの?
私はやったことない・・

芦沢央「魂婚心中」

ピーナッツ🌛

芦沢央「魂婚心中」を読みました。

魂婚心中
魂婚心中
早川書房
Digital Ebook Purchas

面白かったです!
芦沢さんは結構好きな作家さんなので、作品の大半は読んでいます。


イヤミスが多かったのですが、今回は珍しくSFっぽいテイストの短編集。
SF系のアンソロジー雑誌に掲載されていたものが多いので、今までとは少し違った雰囲気の作品が多いように感じました。
ゲーム実況の話はよくわからなかったのですが、それ以外は面白かったです。
ゲームは興味ある人には楽しく感じられたのかもしれません。


表題作も良かったですが、最後は指と言わずに肩くらい落としても・・と思ったのはミステリーの読み過ぎかな?
小指ということで、赤い糸を連想させる目的があったのかもしれません。
最後の話は、百合っぽい感じがあり、まだまだシリーズ化できるんじゃないの?って思ったくらい、話が膨らませられそうな気がします。一番好きだったかな。


表題作は、推し活が行き過ぎたという話でもあるのですが、推し活はコロナがあったことで盛り上がったものの最近は少し抑え気味になってきた感じかな。
自分もあるアーティストを実は熱烈に推しています。
そのアーティストに会うまでは、ドラマとか音楽番組は見ていても、それほど熱狂的に芸能人を推すってことがなかったんですね。
あ、感じがいいな、とか見た目好きとか軽く考えてたのですが、その人にはまってから、ぶっちゃけ四六時中考えていることも・・自分でもヤバいと思うので、何とか自制しなきゃと考えています。

ク・ビョンモ「破砕」

ピーナッツ🌛

ク・ビョンモ「破砕」を読みました。

破砕
破砕
岩波書店
Digital Ebook Purchas

面白かったです。


前作の「破果」の続編・・いや、続編ではなく主人公の過去の話です。

破果
破果
岩波書店
Digital Ebook Purchas

破果は、女殺し屋が年齢を重ねてそろそろ仕事を引退しようとしているときに、淡い恋心を抱いたり、過去の因縁が顔を出したりという、なかなか読み応えのある作品でした。
すでに舞台化されており、映画化も決定。
ミュージカルでは、シン・ソンロク氏とキム・ジェウク氏が主演を務めておられました。
どちらも素晴らしい俳優ですよね~
シン・ソンロク氏は嫌な役が多いですが、味のある俳優さんだし、キム・ジェウク氏は超絶イケメンで演技もうまい。しかも日本生まれだっけ?だから日本語も上手ですよね。
映画では、主役の女優さん発表されたけど名前忘れた・・・あの癖の強い女優さん!
名前を忘れちゃったんですが、撮影始まっているのかもわかりませんが・・


そんな破果での主役だった女殺し屋が、どうやって殺し屋になる訓練を受けたのかという
短編ではないか?ショートではないけれど、中編かな。
あとは作者さんの言葉や対談などが掲載。


結構、韓国文学は読んでいるほうだと思うんだけど、まだまだ日本に入ってくる数は少ない。
ただハン・ガンさんがノーベル文学賞を受賞したので、これから増えそうだと期待。
あと韓国語ができる人って、日本には多いし、逆に韓国でも日本語出来る人が多いから、これから文学の交流はもっと増えるんじゃないかな。


韓国の小説家さんのあとがきを読むと、ハっとさせられるくらい真面目で深く物事を考えている人が多いという印象を受けます。
真摯に文学に向き合っていて(いや、小説家は誰でもそうだろうけれど)、それを文字にするのが上手。日本人は内向きな上品さがあるけれど、表現するのが微妙でもどかしいから、そういうのは韓国は上手だなと思います。


ク・ビョンモさんも、破果は注目された作品だけど、続編などを書く気はなかったときっぱりおっしゃられてて、自分の作品を大事にしているなと感じたのを覚えています。
でもこうやってふっと思いついて書きたくなったというのが、また嬉しい。
ク・ビョンモさんの文章は癖があると言われているようですが、翻訳が上手なこともあり、そんなことはなかったです。

小川哲「君のクイズ」

ピーナッツ🌛

小川哲「君のクイズ」を読みました。

君のクイズ
君のクイズ
朝日新聞出版
Digital Ebook Purchas

面白かったです。


勝てる筈だったクイズ大会に負けて、どうして負けたのだろうかと振り返っていく話。
クイズって奥深いんですね・・
基本、バラエティは見ないので、クイズ番組も見たことがない。
小さい頃にアタック25とか、クイズミリオネアをちらっと見たことしかありません。
ただ知識が豊富であれば勝ち抜けるのかと思っていましたが、そんな浅いものじゃなかった。


制作側もどういう問題を出せば盛り上がるのか、背景にまで思考を凝らして番組が作られていたんだなあと驚くことが多かった。
読んでいて、主人公がどうして負けたのかということを色々考えていたけれど、結局はヤラセというオチなんだと思っていたら、そうじゃなかった。
相手も違った方面で必死に戦っていたと思うと、読後感は悪くない。


たぶん、ミステリー系の雑誌で、「このミステリがすごい」だったかな?
この本は上位にランキングしていたので手にとったのですが、厳密にはミステリではないかな。
だけど面白かったし、文体が少し独特というか、かさついた感じが心地よいです。
って調べてみたら、直木賞を受賞された作家さんだということで、やはり持っているものがあるなと思いました。
受賞した作品は読んでませんが、長編なようなので、時間があれば・・ですかね。

武田惇志・伊藤亜衣「ある行旅死亡人の物語」

ピーナッツ🌛

武田惇志・伊藤亜衣「ある行旅死亡人の物語」を読みました。

ある行旅死亡人の物語
ある行旅死亡人の物語
毎日新聞出版
Digital Ebook Purchas

面白かったです。


ヤフーニュースだったかで取り上げられたときに、見つかった女性の身元は結局わかったんだろうかと気になっていたので、本になって詳細を知ることができて良かったです。


でも疑問は残ったままだったなー
新聞記者ならもっと突っ込むことができたのでは?という感想が正直なところ。
女性が暮らしていた家の近くにある、銭湯や商店街などで聞き込みができただろうし。
もしかしたら、この本には記載できないもっと詳しいことがわかっているけれど、親族がそういうのは書かないでって言ったのかもしれませんね。


北朝鮮とつながりがあったのではと書かれてたけれど、それは違うかな。
公安の人も言ってましたが、スパイだったならもっと巧妙に立ち振る舞いそうだから、おそらく相手の男性は経済的に余裕があったが奥さんがいたのかな、なんて勝手に想像しました。
ただ不思議なのが、労災認定を受けて、年金も貰えるのに、支給を打ち切ったところ。
障害年金を受け取らなかったのが、一番の謎だなと思いました。


こうやって、ひっそりと暮らしている人っているんだなあ。
自分もワイワイするのがあんまり好きじゃないから、気持ちがわからないでもない。
高齢化が進んで、年齢よりやけに元気な年寄りがうるさいなあと正直煩わしいことが多いんです(特に近所)
みんなひっそりと距離をとって生活していたら平和なのに。


いわゆるこの女性は孤独死になったけれど、別に寂しいとか気の毒とかはない。
これから少子高齢化が進んでいるし、最後に残った人は結局一人だからな・・・