アイザック・アシモフ「黒後家蜘蛛の会・2」

ピーナッツ

アイザック・アシモフ「黒後家蜘蛛の会・2」を読みました。

黒後家蜘蛛の会2【新版】 (創元推理文庫)
黒後家蜘蛛の会2【新版】 (創元推理文庫)

東京創元社

面白かったー!

どの短編も面白いです。

この本は一気読みするのではなく、毎日1話ずつ読むともっと楽しめるような気がします。

前作に続いて、定番の7人+ゲストという構成になっています。

どのメンバーも魅力があるのですが、私は特にゴンザロとルービンのやり取りが好きです。

悪友同士、顔を合わせれば言い争うんだけど仲が良いっていうところが楽しい。

しかも前作から時を経て、二人ともそれぞれ携わっている職業において、以前より成功している感じがします。社会的地位を確立しながらも、童心を忘れない7人が大好きです。

毎度ながら、ヘンリーが一番知識があって冷静で、物事を解決に導く役なんだよね。

しかしこのヘンリーとは、一体何者なんだ・・・?

毎回、ゲストが給仕になんて物事を解決できるのか?っていう展開が少し不快なんだけど、そういう見えない階級というのがある世界ですからね・・


今回も、アシモフ氏の博識の高さが伺えるものが多かったです。

今はインターネットで検索したり、AIを使ったら、すぐに過去の出来事とか地名、曜日などはわかるけれど、この作品が書かれたときはそうではなかったから、読者からすると目からうろこだったことも多いんじゃないかな。

最後に収録されていた「終局的犯罪」は、アシモフ氏がシャーロキアンであり、どれだけミステリが好きなのかが伝わってきます。私はドイル派ではなく、クリスティ派なんだけど、ドイル氏があまりにもホームズが人気で嫌になってしまい作中で殺すことにしたものの、ファンからの熱望など色んな思惑で復帰させることになった経緯とかは知っていました。

だけどシャーロキアンが、シャーロキアンとして胸を張れるようにするためには論文などを書くことが望まれるというのは・・いやはや厳しい。もう論文なんて見たくもない、考えたくもない( ´艸`)しかし作中の論文テーマは素敵でしたな。


どれも面白い作品でしたが、終わり方が好きだったのは、「鉄の宝玉」かな。

結果的に価値のある切手をだまし取られたことがわかるのですが、ヘンリーが「損をしても結局はお金だけのこと。あの切手はデザインとしては美しいものではございません」というオチが好きです。粋ですね。