小松亜由美「イシュタムの手 法医学教授・上杉永久子」

ピーナッツ

小松亜由美「イシュタムの手 法医学教授・上杉永久子」を読みました。

イシュタムの手 法医学教授・上杉永久子 (小学館文庫)
イシュタムの手 法医学教授・上杉永久子 (小学館文庫)
小学館
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面白かったです!
小松亜由美さんの作品は初めて読みますが、現役の解剖技官を務められているということで、描写がリアルなところが強みです。
第5話に分かれていますが、1~2話はフツーな感じだったので、少々退屈かも‥と思っていましたが、3話から一気に面白くなってきます。
導入部分はどうしても人物紹介や、こういう世界観でいきますよという紹介になるので仕方がなかったのかもしれません。
3話からはとても面白くて、4話は主人公である南雲の親友・香西とのエピソードになるんだけど、ここで号泣。
ネタバレになるけど、ALSって残酷な病気というか・・医師を目指している学生っていうのは、普通の学生よりも生きるということを大事にすると思います。そんな医学生でも、ALSになったことで、自分で死を選ぶという決断の重さを考えると、涙が出て仕方ない。
ただ病気と向き合うだけじゃなくて、家族への負担とか考えたんだな・・とか、親友の南雲にも打ち明けられずに、でも一緒に旅行をして思い出を作っていたんだなと考えちゃうと、もうダメだったわ・・
この作品、シリーズ化してほしい・・上杉教授はもちろん、旦那さんとか、後輩ちゃんとか魅力的なキャラが多いので、この世界線をもっと広げて欲しいです。


この小松さんの作品を手にとったのは偶然なんだけど、調べてみたら、ミステリ界の重鎮(?)有栖川有栖先生が開催されている小説塾の、生徒さんというか参加者さんだったらしいです。
作家さんが、ミステリ分野を広げて欲しいと、小説家志望さんを育てるって凄いことだな、面白そうだなと思っていたのですが、詳しくは知らなかったものの、今回調べたら、小松さんの他にも、あの「方舟」の夕木春央さんとか、最近話題になっている山口未桜さん(積読中)などが出身ということで、びっくり。
夕木さんなんて売れっ子だよね!何でも実がつく花が咲くまでには時間がかかりますが、コツコツ育てることは凄いことだなあと。
あとweb会員みたいなものらしいんですが、愁堂れなさんも一応出身になるようで、え!BL業界では超ベテラン作家さんなのに、まだまだやってやろうという心意気が見えて、さすがだなあと思いました。愁堂さんは本当に多作な作家さんで、以前からアグレッシブだと思っていましたが、凄い・・