関口ふさえ「青いスポルティーフ」
関口ふさえ「青いスポルティーフ」を読みました。

- 青いスポルティーフ
- 文藝春秋
- 本
面白かったです!
野木はるかは、大学時代の友人だったミドリが行方不明になり、その後釜として高校の臨時教師として採用されることになった。
はるかの目的は、ミドリの行方を探すことだった。
ミドリは真面目な性格だったのに、同僚教師と駆け落ちしたまま行方不明になっていたので、おかしいと感じていたから。
はるかは、何から始めるべきかと部屋から外を見ていたら、飛び降りる人影を見かけて‥という話。

初っ端からはるかが飛び降りを目撃するという、なかなか不穏なところから始まります。
この不穏な雰囲気が最後までずーっと続いていて、事件そのものはそれほど怖くないんだけど、全体的に恐怖を感じました。
結局、ミドリは同僚教師共々殺されていたんだけど、その犯人は何となくわかるので、事件自体は捻りがないのかもしれません。
でも閉鎖的な社会の中で、やけに権力を持つ人がいたり、怪しい兄弟がいたりと、時代を感じさせるものの怖いなあと思いながら、楽しく読みました。
怖いんだけど、はるかと一緒になって捜査をする一平とか、同僚の麗子さんとか、その人たちのやり取りがほっとさせてくれます。
麗子さんも、あの刑事さんとうまくいけばいいな~という終わり方で、いい感じでした。
この本、平成4年に出版されているので、かなり昔なんだけど。
今でいえば、犯人ってサイコパスだよね。
しかも少年だし・・拳銃を扱えるとか、妹の性格を見抜いて行動するとか、知能が高いくせに、最後にラーメンを食べて泣いたというのが、やっぱり子供なんだなと思ったりしました。