原浩「身から出た闇」

ピーナッツ

原浩「身から出た闇」を読みました。

身から出た闇 (角川ホラー文庫)
身から出た闇 (角川ホラー文庫)

KADOKAWA

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面白かったー。


大好きな原作品。これでコンプリートです。新作早く出してください・・!!


毎度ながらホラー文庫の装丁は見ているだけでテンション上がりますね。

本棚一面にホラー文庫をぎっしり詰めたい。


編集部からホラー文庫で短編集を出してみないかと提案された某作家(原さんなのか?)。

短編を仕上げるごとに編集部に送ってやり取りがをするのだが、担当編集者が次々と休職していき・・?という話。


私、この本がすごいと思ったのは、短編集の面白さや怖さが、読み進むにつれてパワーアップしていくところ。

そして編集者が休職するなど、多角的な方面から不安さが感じ取れるので、より怖く感じます。


最初の短編は、女子高生とSNSを絡めたもので、言ってみればライトな感じがしたんです。いかにも作りもの的な感じでもあるし。

しかし次の短編になると、家族の人情も組み合わさって、怖いけれど切なさを感じ取れるようになっている。

さらに次の短編になると、殺人事件も絡んでくる・・・

こんな風に、少しずつ怖さも面白さも段階的に上がってくるんです。

そこが作者の力量というのか、技巧的なところが職人技ですごいなあと思いました。


「らくがき」という短編・・今までらくがきなんて気にしたことなかったけれど、これからちょっと目を向けてしまいそう。

そして最後の短編「828の1」

これね・・私ちょっと思い当たるというか、ドキっとしたところがありました。

幼稚園児くらいの頃に、交通事故が頻繁に発生する横断歩道があって、気をつけなきゃ駄目だよって何度も親に言われてたんです。その横断歩道は実際によく事故が起こっていて、私が子供の頃にも、1つか2つ上の園児が事故で亡くなったんです。

その子の名前が、「OO」というんだけど、それがすごく頭に残ってて。

それから新聞とかニュースとかで、事件や事故の被害者の名前を見たら、頻繁にその「OO」という名前が出てくるの!

特別珍しい名前でもありふれた名前でもないし、冷静に考えれば偶然だとしか思えない。

だけどその「OO」という名前が私はとても怖くて・・・ペットとかぬいぐるみとかに名前をつけるときは絶対に避ける。そして「OO」という名前の子とは友達にならない(というかその名前の子に知り合うことがなかった)ように無意識にしてるような気がする。

単なる思い込みなんだけど、そういう怖さを最後の短編を読んで思い出しました。

だからまさに、この作家さんと編集部の思うツボになっているなって。

これからもどんどんホラー文庫読んでいきます!!

沙野風結子「蛇淫の血」

ピーナッツ

沙野風結子「蛇淫の血」を読みました。

蛇淫の血
蛇淫の血

一迅社

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面白かったです。


再読作品、BLです。


大学で美術を学ぶ凪斗は、周囲から距離を置いて、静かに絵を描くことだけに専念してきた。しかし自宅に爆弾が届いたことで、生活は一変する。

凪斗の父親は岐柳組の組長で、4代目を凪斗に継がせようと意向を示したことで、凪斗は命を狙われるようになったのだった。凪斗をガードするために、角能という男がやってくるのだが・・という話。



以前から思ってたんですけど、沙野さんの名前って綺麗でいいですね。

風結子ってすごく綺麗な感じがする。

そして名前に似合わず(?)沙野作品って、チャレンジャーなものが多い気がする。触手ものとか、よく考え出すなあと。

今回は、ヤクザもの、そして刺青の図柄が蛇という、色々アングラてんこもり。

私は蛇とか爬虫類大好きなので、楽しく読みました。


凪斗は、最初は好青年だったのに、さすが組長の血をひくだけあって、覚醒すると婀娜っぽい雰囲気になります。

角能はデキる男だけど、結局蛇に丸のみされちゃいました( ´艸`)

シリーズでまだ読んでいないものもあるので、この機会に続けて読もうと思います。

ネレ・ノイハウス「悪女は自殺しない」

ピーナッツ

ネレ・ノイハウス「悪女は自殺しない」を読みました。

悪女は自殺しない 刑事オリヴァー&ピア・シリーズ (創元推理文庫)
悪女は自殺しない 刑事オリヴァー&ピア・シリーズ (創元推理文庫)

東京創元社

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オリヴァー&ピアシリーズの第1弾。


面白かったー。

韓ドラ「白雪姫には死んでもらう」の原作であるネレ・ノイハウスのシリーズ作品。何作かをバラバラで読んでいたのですが、シリーズが結構出揃ったので、1作目から順番通りに読んでいきます。


翻訳ミステリは欧米を中心にこれまで読んできたので、ドイツの名前は馴染みがあまりないため、少し戸惑ったところもあるけれどロシアよりは断然マシだね。


自殺かと思われた女性の遺体が見つかり、オリヴァーとピアはすぐに他殺だと考える。その女性の素性を探っていくと、超絶美人だけれど家族や友人からは嫌われているし、後ろ暗いことにも関わっていることが判明し‥という話。


話が進むにつれて、どんどん人間関係が広がっていき、事件もどちらの方向に行くのか予想がつかない展開で面白いです。

だけど本格ミステリではなく、刑事シリーズでもあるので、ドラマを見ているようにサクサク進むので頭がこんがらがることはありません。


被害者であるイザベラ・・とても綺麗だけど性悪だったので、色んな男を引き寄せて、お金にも執着して脅迫したりするんだけど。何を得ても満たされない人に感じて、一体、新天地で何をしたかったのかなあと考えました。こういう人は、どこに行っても何かを求めてしまうんだよね・・。


あと友人たちがタッグを組んで、クソな男にお灸をすえたところ(お灸という優しい言葉では済まないものでしたが( ´艸`))。こういう考え方って、ドイツと日本で通じるところあるなあと思うんだよね。日本は英国人と考え方が似てるって言われがちだけど、ドイツの頑なさにも通じるところあると思う。


ピアは結婚生活に終止符を打って、刑事として社会復帰するんだけど、ブランクがあるのにとにかく優秀!

事件の全体像を頭に描いているし、それぞれ怪しい人物を聴取するときにもずばっと切り込む。そして上司のオリヴァーが多くを語らなくても、考えていることを察するという。


オリヴァーは少し浮気癖があるような感じだけど、基本、刑事として真面目だし頼りになる上司で良い感じです。


作家さんが馬好きだということで、今回は馬に関する描写が多め。

あとドイツもやはり車大国ですね。色んな車種が出てきました。カイエン・・いいなあ。


確かこのシリーズって、ドイツでも映像化されてなかったっけ?

字幕なかったけれど、たぶん公式サイトで配信されていたような気がする。

ドイツ語は第2言語で勉強したけれど、全く自信がないので。。だけど原作を読んでいたら、映像見ても楽しめるかもしれない。見ようか・・。

中国ドラマ「猟罪図鑑」

ピーナッツ

2022年に放送された中国ドラマ「猟罪図鑑~見えない肖像画」全20話を見終わりました。


以前に一度見たのですが、ほぼ忘れてしまっていたので、再度視聴することに。

シーズン2の後に見直しましたが、全然問題なかったです。

むしろ主演二人がしっかりバディ組むようになる前は、こんな状態だったんだ!と新鮮に感じました( ´艸`)


シーズン2の感想


とても面白かったです。

やっぱりこのドラマ好きです。

コメディ要素がなく、だけどシリアスになり過ぎず、それぞれの事件の切ない裏側とかも好き。


シーズン1では、タン・ジェンツーさん演じるシェン・イーが捜査に加わることになったところから始まります。

ジン・シージャーさん演じるドゥー・チョンには、過去に大事な人(警察官)を失ったことがあって、その事件を捜査中にシェン・イーと関わった因縁があるのね。

だからドゥー・チョンは最初はシェン・イーに対して反発するし皮肉なこといって冷たくあたるの。だけどシェン・イーが捜査に対して真摯なところか真面目なところに気づくと、すぐに反発心がなくなって守ろうとする。この心の転換がキュンとします。

これさ・・ブロマンスだけど、BL好きな私としては悶えるところが多かったです。

お見合いをしているときに、ばったり会っちゃってさ。何となくお互い気まずそうなの。

しかもドゥー・チョンのお姉さまも、何か知ってますよ~みたいな感じで(妄想ね)、楽しかったです。


事件の1つ1つがしっかり作りこまれているところも良かったです。

最後はドゥー・チョンの大事な人の仇も取ることができて、良い終わり方でした。

つい最近シーズン2を見終わったのに、また最初から見たくなるよー

シーズン3ないのか・・!!!早く頼む!!

J・ヘラー「危険なカリブ海クルーズ」

ピーナッツ

J・ヘラー「危険なカリブ海クルーズ」を読みました。

危険なカリブ海クルーズ (扶桑社ミステリー ヘ 6-1)
危険なカリブ海クルーズ (扶桑社ミステリー ヘ 6-1)

扶桑社

面白かったです。


裁判所で離婚手続きをするときに知り合った3人の女性は、毎年、一緒に旅行することを常としている。

今回は豪華客船でカリブ海への旅に出たのだが、エレインは船の上の混線した電話で、ある離婚した女性が元夫に殺されるという殺人計画を偶然聞いてしまう。自分を含めて、誰がそのターゲットになるのかと心配になる一方で、サムという男性に一目ぼれしてしまい・・という話。


ネタバレになるけれど、結果的に殺人事件は起きませんでした。

誰が狙われているのか、誰が殺人者なのかということを、クルーズの中で過ごしながら推理していく話です。

エレインがサムに一目ぼれしたので、恋愛も同時に進んでいくので、サクサク読み進められます。

だけどエレインはちょっと面倒というのか・・少し扱いづらい女性だなあと思いました。サムとの相性もどうだろう・・サムの過去がキツめだったので、私なら無理だわ。

犯人が誰なのか判明する過程も、筆跡という、ミステリ的には初歩の初歩という感じでした。

犯人の動機が、後ろ暗いビジネスをしていて脅されたからというものだけど、あんなビジネスに関わっていたら、普通脅されたら返り討ちにするよね・・動機も微妙でした。


まあ3人の女性、それぞれ新しい生活へスタートできたし、幸せになりそうな終わり方で良かったです。